<aside> ✒️ 前編はこちら セッション後半〜エンディング+後日談まで。
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――誰かが、自分を呼ぶ声がする。
「ホタル」と、まだ幼い少年の声が。
自分はそれに、違和感を覚えることもなく返事をした。
犬の鳴き声
クレヨンの香り
ブランコの風
自分の手を引く、温かい手
それらを当たり前に受け入れて、笑う。
私は、ホタル。
ここは、私の家。大好きなものが詰まったお庭。
今日も、明日も、これからもずっと、この場所が変わらずにここにあると、信じてる――…
意識が覚醒する。見慣れない天井が、視界に映る。
一瞬、ここがどこか分からなくなったが、すぐに昨日の出来事を余すことなく思い出す。
自分たちは昨日、墨谷さんたちに助け出され、留置場を脱走した。いわゆる脱獄だ。
それからニナの伝手でここ――スパローと呼ばれる集団のアジトに、身を寄せることになったのだ。